ハムスターが夜行性じゃなくなった!原因は?逆転生活はダメ?
ハムスターは、陽が昇っている朝から昼の間眠り、
陽が沈み暗くなってくる夕方目覚め、夜活動する夜行性の動物です。
私たち人間とは真逆の生活スタイルなんですね。
ところが、中には昼夜逆転してしまい、
夜行性でなくなってしまうハムスターもいるというのです。
「え!そうなの?夜行性じゃなくなったら
夜中回し車の音で起こされなくていいな!」
なんて思う飼い主さんもいるかもしれませんね。
飼い主としては、自分と同じリズムで生活してくれた方が
有難い場合もあると思います。
しかし、夜行性でなくなっても、
ハムスターは大丈夫なんでしょうか?
今回のテーマは、ハムスターの昼夜逆転についてです。
目次
1.ハムスターはなぜ夜行性?
ハムスターは自然界では食物連鎖の下層の存在です。
敵に見つからないようにひっそりと生活しなくてはなりません。
ですから、敵に見つかりやすい危険な昼間は
地中に作った安全な巣穴で過ごし、
天敵の少ない夕方から夜にかけて、
餌を探しに遠くまで出かける、夜行性になったというわけです。
ハムスターは
一日24時間のうち14時間は寝ている
と言われています。
半分以上です。うらやましいですね!笑
しかし14時間ぶっ通しで寝ているわけではなく、
約11分ほどの短い眠りを、何度も繰り返しているのです。
これもまた、天敵に狙われやすく、巣穴の中でも
常に警戒していなければならない野生だったころの名残が
今も残っているんですね。
2.どうして夜行性じゃなくなっちゃったの?
昼間寝て、夜起きるのは、
生まれつきハムスターの体に備わった本能であることが
おわかりいただけたと思います。
では、本来夜行性のはずのハムスターが、
なぜ夜行性でなくなってしまうのでしょうか。
それはペット化したハムスターならではの
生活環境が原因でした。
昼間なのに暗い
「うちはハムスター屋外で飼ってるよ!」
という無謀な人はいないと思います。
常識ある人はハムスターを室内で飼います。
お仕事や学校で、日中飼い主さんが
家にいない場合も多いですね。
そのお家、家主がいないからと、
カーテンを閉め切り、真っ暗じゃないですか?
昼間でもお部屋が真っ暗だと、
ハムスターは夜だと勘違いしてしまいます。
「暗いと安全!活動!いぇーい!走ろう~♪」ガラガラ…
というのがハムスターの心境なのです。
夜なのに明るい
前項の逆パターンですね。
夜になっても明るいままで暗くならないと、
夜なのに昼間だと勘違いして、
起きてこなくなるハムスターもいます。
人間は暗くなっても電気をつけて活動しますが、
部屋を電気で明るくしているがために、
ハムスターに「明るいからまだ昼間だ!」と勘違いさせてしまい、
夜なのに寝ているという状況が起こってしまうのです。
本来寝ているべき時間に起こされる
ハムスターは餌やり、お掃除など、
毎日お世話する必要があります。
しかし、そのお世話の時間が問題で、
ハムスターの活動時間外にお世話することで、
寝ているハムスターを起こすこととなり
結果的に夜行性でなくなってしまうことがあります。
3.ハムスターは夜行性じゃなきゃダメなの?
「でも、ペットのハムスターに敵なんていないし、
夜行性じゃなくなっても別によくね?」
確かに、ペットのハムスターは昼間起きていても、
敵に狙われることはありません。
では、ハムスターは昼行性でも問題ないのでしょうか?
問題なのは、なぜ昼夜逆転しているか
生物には体内時計というものがあります。
皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
私たち人間が朝起きて、夜寝るというサイクルや、
ハムスターが昼間寝て、夜起きるというサイクルは、
体内時計が司っています。
そして体内時計が狂うと
体調不良を起こす可能性があります。
体内時計が正しく働くためには、
一日の半分が明るく、半分が暗いという
明るさのリズムが必要になります。
ということは、
「明るい」と「暗い」が半分ずつあれば良いので
必ずしも「昼間明るく夜暗い」ことが必要なわけではないのです。
つまり、明るさが完全に昼夜逆転していて、
「昼間暗く、夜明るい」状態になったことにより、
ハムスターが昼行性になっているのであれば、
問題はないということになります。
ちょっとわかりにくいですが、
ハムスターに悪影響を及ぼす可能性があるのは
- 24時間ずっと明るい
- 24時間ずっと暗い
- 明暗のサイクルが24時間でない
という理由で体内時計が狂い、
昼行性になってしまっている場合なのです。
体内時計が狂うとどうなる?
体内時計は遺伝子レベルで決められているものなので
それに逆らうことで全身の臓器に不調が起こってきます。
高血圧、肥満、糖尿病、不眠、がんなど、
あらゆる病気の原因になり、
命をも危険にさらすことになるのです。
私たちの世界でもよく言われる
「不規則な生活は良くない」というヤツですね。
4.生活サイクルを整えよう!
体内時計が狂わないようにするためには、
前項でお話しした三つのこと、
- 24時間ずっと明るい
- 24時間ずっと暗い
- 明暗のサイクルが24時間でない
という場合について対策する必要があります。
もちろん昼夜逆転してしまったハムスターを
夜行性に戻したい場合にも使える方法です。
それは単純に、一日のうちの
「起きていて欲しい12時間を暗く、
休んでいて欲しい12時間を明るくする」
という方法です。
- ケージを箱で覆う
- ケージに遮光性の布をかぶせる
- 部屋の電気を消す
など
明るくしたい場合は・・・
- 部屋の電気をつける
- 部屋に日光を入れる
など
という簡単な対策を施すだけで、
生活サイクルを正すことができます!
5.まとめ:人間もハムスターも規則正しい生活を!
今回は、ハムスターが夜行性でなくなても良いのか、
というテーマでお話してきました。
少し複雑な説明もあったかと思いますが、いかがでしたか?
最後に、今回のまとめです!
- 安全な夜に活動する野生の時の名残
- 途切れ途切れに眠るのも身を守るため
■夜行性でなくなる原因は?
- 昼間なのに暗い
- 夜なのに明るい
- 睡眠の時間に起こされる
■夜行性でないとダメなの?
- 昼間暗く、夜明るいことによる昼夜逆転は問題なし
- 体内時計が狂うと体調不良を起こすかも
- 明るい時間、暗い時間は12時間おきに必要
■生活サイクルを正しましょう
24時間のうち、
- 起きていて欲しい12時間を暗く
- 眠っていて欲しい12時間を明るく
することで生活サイクルを保ちましょう。
体内時計の理論でいくと、
地球上の生物の体はみんな生まれたときから、
一日は24時間だと知っているということなんです。
すごいですよね!生命の神秘です!
時間が不規則なお仕事をされている飼い主さんは、
ハムスターの体内時計を利用して、
愛ハムの生活リズムを整えてあげて下さい。
そういう仕事ではないけれど「ついつい夜更かししちゃってー」
という飼い主さんは、これがチャンスと思って、
ハムスターに合わせた生活をしてみるのも良いかもしれません。
ハムスターに合わせて早寝早起き!
目が覚めたらカーテンを開けて陽の光を浴び、
脳と体を起こしましょう!
愛ハムに合わせた生活でハムちゃんも飼い主さんも健康な体に!
さぁ、生活習慣の改善始めませんか?
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