ハムスターの睾丸が大きいのは病気?黒い場合は?
ハムスターは小さい生き物ですが、
その他の多くの生き物同様、
子孫を残す体の仕組みもしっかりと持っています。
今回はご自宅にオスのハムスターをお迎えし、
不安を抱えている方のお役にたてる内容です!
オスとしての体の特徴である「睾丸」について
説明していきます。
目次
オスハムスターの生殖器の仕組み
説明する上も調べて知識を得る上でも、
まずは知っておきたいオスハムスターの生殖器の
呼び名と役割、大まかな構造を解説します。
- 睾丸=精巣:
精子を製造するところ - 副睾丸=精巣上体:
造られた精子を保管するところ - 精巣挙筋:
腹筋が変化した一部、睾丸や副睾丸、
その周りの血管や神経を包んでいる筋肉 - 陰嚢(いんのう):
睾丸や副睾丸、その周りの血管や神経、筋肉など
による性器を包んでいる袋状の皮膚
オスハムスターの生殖器は
睾丸や副睾丸や神経・血管が精巣挙筋に包まれ、
さらに陰嚢という袋状の皮膚をまとっています。
オスハムスターの袋状の主となる膨らみ自体を指します。
ハムスターの睾丸が大きいのは病気?
健康状態でも、驚くほどに睾丸が大きいことはあります!
睾丸が、ご自宅に来た頃より大きくなった
オスハムスターの睾丸が以前より大きいのは
多くの場合は性成熟したオスに現れる、
正常な体の変化といえます。
また性成熟や、年齢を重ねるに伴って、
色素沈着から睾丸が黒色になることもありますし、
血色を感じさせるピンク色をしていることも多いです。
周辺に黒いできものがある。
またピンク色ではなく、血が滲んでいるように見える時は
正常ではないので、病院に連れて行ってあげましょう。
睾丸が、いつもよりも大きい!
精子は高温に弱いので、気温が高い時には
生体機能により精子が高温にならないように
冷ます働きを見せます。
具体的には精子を作る睾丸や精子を
ためている副睾丸をなるべく体から離し、
かつ表面積を増やして熱を発散させます。
その結果、陰嚢が伸びきって
いつもよりも更に大きく見えることがあります。
なので、ご自宅のハムスターの睾丸がいつもより
大きくなっている時には、
室内の気温が高い可能性があります。
ハムスターの適正温度は20〜25度とされています。
確認してみましょう。
(子ハムは20度前半、高齢ハムは20度後半)
また室温がそれほど高くない場合でも、湿度により
ハムスターが温度を高く感じることがあります。
ハムスターの適正湿度は40%〜60%です。
合わせて確認してみましょう。
睾丸が、寝ている時に大きくなる
睾丸は筋肉に包まれておりますが、寝ている時や
リラックスしている時は筋肉が緩みやすく、
そこに加えて温かな室温の時には、なおさら陰嚢が伸び、
大きく見えることがあります。
病気で睾丸が大きくなる時もある
病気によって睾丸が大きくなる時もあります。
病気なのか健康なのかの見分けるには、
まず第一にハムスターの全体の様子を見ることです。
食欲がなく・元気がない時には病気を疑いましょう。
どんな病気の疑いがあるの?
睾丸が大きくなる病状でまず疑われるのは「精巣炎」です。
精巣炎になると精巣が炎症を起こし、腫れてしまいます。
食欲がなく元気がないような全体の様子の他にも、
次のような病状も見られます。
- 睾丸の片方だけが腫れる
- 日に日に大きくなる
- 腫れが一時的ではなく継続的
精巣炎の対処法
ハムスターに元気がなく、睾丸の腫れに不審さを感じたら
病院に連れて行きましょう。
実は精巣炎の原因は明確にはされてないのですが、
治療自体は難しくなく、内服薬で行うのが主流となっています。
必要な薬を処方してもらい、自宅療養しましょう。
また、精巣炎の考えられる原因の1つに
「細菌感染」がありますので、
ケージ内を清潔に保つようにしましょう。
精巣炎になった頃に床材の素材を変更していた場合は
以前のものに戻す方が無難です。
精巣炎、甘く見たらダメ!
精巣炎は悪化します。
精巣炎の治療は比較的難しくないと言っても、
すぐに病院に連れて行ってあげましょう。
精巣炎をこじらせると、腫瘍となることがあります。
そうなってしまうと、内服薬で治らず、
開腹手術が必要となることがあります。
手術となると麻酔を始め、
ハムスターの体への負担は大きいですし、
高齢であったり、長引いた体調不良により
体力が落ちていると手術できない場合もありますし、
手術を終えても回復できないこともあります。
まとめ
今回は、ハムスターの睾丸の大きさや色について
ご紹介しました。
それではさいごにまとめていきます!
■正常な睾丸
- オスハムスターは健康でも睾丸が大きい時がある
- 睾丸の色は黒色やピンク色でも正常
- 年齢を重ねていく中での色素沈殿や、性成熟によって
健康でも、睾丸が黒色やピンク色になることはある
■大きくなったと感じる原因
- 性成熟し、子ハムの時より睾丸も大きくなった
- 暑さから精子を保護するため睾丸が伸び、大きく見える
- 熟睡又はリラックスし、筋肉が緩み睾丸が伸び大きく見える
■病気の疑いあり即刻病院へ!!
- 睾丸の色に異常がある:
睾丸の周りのしこりが黒い
(色以前に睾丸の他にしこりがあることが問題)、
ピンク色ではなく赤い・血が滲んでいる
(炎症を起こしていることが考えられる) - 食欲がなく、元気がない
- 睾丸自体の様子がおかしい:
睾丸の片方だけが腫れる、日に日に大きくなる、
腫れが一時的ではなく継続的、など
■ハムスターの睾丸の病気
- もっとも一般的なのは「精巣炎」
- 内服薬で治るが、放置すると「腫瘍」となることもあり、
そうなると手術が必要になることもある
健康なハムスターでも個体によっては
驚くほどに睾丸が大きくなることがあります。
まずは、ハムスターが普段と比べ、
元気があるか食欲があるかを確認し、
睾丸自体の状態が異常ではないか、確認してあげましょう!
この記事へのコメントはありません。