ハムスターが弱っている時に使う砂糖水の割合(希釈率)や与え方は?
ハムスターも生き物なので、常に元気とは限りません。
野生の状態を離し、ケージという閉ざされた空間で飼っている以上、
ハムスターが体調を崩し、弱っている時には、
飼い主がハムスターの体調に合わせたケアを
してあげる必要があります。
今回はハムスターが弱っている時の食事面のケア、
特に「砂糖水」についてご紹介していきます!
砂糖水の出番はいつ?
病気や高齢などに伴う完全な絶食状態や
擬似冬眠の回復段階が出番!!
通常、ハムスターの食欲が落ち気味の時は
普段食べているペレットに一手間加えて、
流動食に切り替えるケアをしてあげます。
しかし、ハムスターの状態によっては、
流動食も全く食べることができない場合も出て来ます。
その際に、液体でも水分とエネルギーを
効率よく補充できる「砂糖水」が役立ちます。
もちろん、完全な絶食状態時以外にも、
食べることは食べるが、
普段と比べると確実に食事量が落ちているような時に、
補助的に「砂糖水」を与えることも有効です。
また、擬似冬眠に陥ってしまった時にも、
回復段階で「砂糖水」の使用は必須となります。
砂糖水に使う砂糖は何がいい?
もっともオススメなのは「ブドウ糖」です。
砂糖は、1つの分子でできている「単糖類」と、
その他2つ以上複数の分子がくっついてできている「多糖類」があります。
ブドウ糖は「単糖類」の糖で、
もうそれ以上分解する必要がないため、
体内に入るとすぐに吸収されるので、
エネルギー源になるまでの時間がとても短くて済みます。
他方で、一般的に多くの家庭にあって、
上白糖として販売されている、いわゆる「砂糖」は「多糖類」です。
砂糖は体内に入ったあと、
さらに細かく分解される工程を経てから吸収されるので、
ブドウ糖よりもエネルギー源となるまでには時間がかかります。
絶食状態や擬似冬眠など緊急用の栄養補充に使用する
「砂糖水」としては、
早くハムスターにエネルギー補給をさせたいので、
ブドウ糖が適しているのです。
ブドウ糖は以下のような動物用のものでも良いですし、
薬局で売っている動物用でないものでも構いません。
砂糖水の作り方
砂糖水は、砂糖(またはブドウ糖)を、ぬるま湯で解くだけでできます。
が、濃度には注意が必要です。
特に擬似冬眠になっているハムスターは極端に体内の
エネルギーが足りていない状態にあり、
そこにいきなり濃い濃度の砂糖水を与えてしまうと
反応性のショック症状が起きてしまい、逆効果になることがあります。
- 完全絶食時・擬似冬眠時の砂糖水の濃度は30パーセント
- 食事の補助的に与える時の砂糖水の濃度は20パーセント
にしましょう。
30パーセントの例としては、
ぬるま湯70ccに砂糖30gです。
20パーセントの例としては、
ぬるま湯80ccに砂糖20gです。
砂糖水の与え方は?
砂糖水が出来上がったら、与えていきましょう。
完全絶食時
目薬の容器の様な、水滴で与えられるスポイトなどを用いて、
3滴ほどを口元につけるようにして、
3時間から4時間間隔毎に与えます。
口元につける際には、
間違っても仰向け状態にはしないでください。
体力が著しく落ちている時に、
大きなストレスとなる仰向け状態にハムスターをすることによって、
さらに衰弱してしまいます。
正しくはうつ伏せで固定、です。
ハムスターを手のひらに乗せ、
親指と人差し指でできる輪の中で、
優しく頭を支える様に、体を固定してあげてください。
また心配する気持ちから、
沢山栄養をとって欲しくなりますが、
与えすぎると下痢を招いてしまうことになります。
あくまでも、生きるのに必要最低限の栄養と水分を
与えるためと考え、適量を守ってください。
補助的に与える時
ハムスターが自力で餌を食べられる状態ならば、
砂糖水をスプーンに乗せて口元に運び、
自分から飲むように促します。
もしくは、浅めの器に入れて餌の隣や
寝床の隣に置いておくのもいいでしょう。
1回の量は0.5ccで、頻度は1日に3回程度
(あくまでも補助なので、他の餌を食べていること前提です。
他の餌を食べる量が回復しそうであれば与えるのは終了です。)
擬似冬眠時
ハムスターを温めた後、ハムスターが意識を取り戻し、
目や口を動かす、また四肢を軽く動かす段階で与えます。
砂糖水を目薬の容器の様な、
水滴で与えられるスポイトなどを用いて1滴口元につけます。
ハムスターの体の固定方法は、[完全絶食時]と同様です。
ハムスターが、尿もしくは便をするまで与え続けます。
タイミングとしては、1滴を与えたあと、
ハムスターが口をムチャムチャしなくなったら
飲むこんだ合図なので、さらに次の1滴を与えます。
関連記事:ハムスターが疑似冬眠をした!?生死の見分け方や起こし方は?
まとめ
今回は、ハムスターが弱っている時の
砂糖水の作り方や与え方についてご紹介しました。
以下はまとめです!
■砂糖水の出番
- 完全絶食(何も食べない)時
- 食欲が無い時の補助として
- 疑似冬眠からの復帰時
■砂糖水の種類と濃度
- 吸収が早いため、白砂糖よりブドウ糖がオススメ!
- 完全絶食時・擬似冬眠時に使用する砂糖水は
濃度30パーセントのもの - 補助的に与える時の砂糖水は
濃度20パーセントのもの
■砂糖水の与え方
- 完全絶食時:
うつ伏せ固定、3〜4時間毎に3滴を口元につける。 - 補助的に与える時:
スプーンにのせ口元に持っていく、または寝床や餌の隣に置く。
目安は1回0.5cc。 - 擬似冬眠時:
うち伏せ固定、1滴ずつ尿か便が出るまで与え続ける。
砂糖水は、ハムスターが命の瀬戸際にいる時に
かなり役立つものです。
濃度や与え方には気をつけて、
ハムスターのケアに活用してくださいね♪
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