ハムスターは血液検査できるの?どんなことが分かる?
- ご自宅のハムスターの様子がいつもと違う
- 何らかのコブや腫瘍らしきものができた
- 脱毛している
など、、、
体調不良に気がつき対処をしてあげたくても
原因が不明だと、とるべき手立てがわかりません。
もしも、人間であれば体調不良の原因解析のために
何らかの検査をしていくことでしょう。
中でも「血液検査」は細微な分析・予測を可能にするので、
比較的、初動で行われる検査です。
では、ハムスターにも健康状態のデーターを得るために
「血液検査」を行うことはあるのでしょうか?
今回はハムスターの「血液検査」について
ご紹介していきます!
ハムスターは血液検査ができるの?
ハムスターの血液検査は、病院によって出来るところと
できないところがあります。
ハムスターは人間や犬や猫と比べると
はるかに体が小さい生き物なので、
血液を採取すること自体が難しいとされています。
何がどう難しいのか、大きく分けて2点の問題があります。
- 安全面の確保
- 必要な血液摂取量の確保
です。
それぞれについて少し詳しく見てみましょう。
1、安全面の確保
ハムスターだけでなく全てのペットに対しても
言えることですが、
個体になるべく負担がかからないように、
かつ安全に血液を採取することが求められます。
ハムスターから血液を採取するとなると、
- 目の窪みから採取する方法
- 舌下から採取する方法
- 尻尾の付け根から採取する方法
が主なものになります。
どの方法をとるにせよ、
小さな体の細く繊細な血管を目指すので、
ハムスターにはじっとしていてもらわなくてはなりません。
そのために採血をする準備として、
事前に鎮静薬を投与する、もしくは麻酔をかけた状態での
採取は避けられません。
さらに、血液検査のための針に対する力のかけ具合など、
挿し方に問題があると、
その部分から炎症が始まることがあります。
多くの動物病院では、ただでさえ弱っている体にかける
麻酔の負担を考え、また極めて繊細な技術を要するために、
そもそも“ハムスターは血液検査の行えない対象”と
されているのが現状です。
2、必要な血液摂取量の確保
検査を行うのには分析に必要なだけの十分な量の血液を
採取しなくてはなりません。
犬や猫など比較的体が大きいペットと同様に、
多くの項目に対して検査をしていくのであれば、
必要とされる血液の量は2〜3mlです。
しかし、ハムスターの総血液量は
78ml/kgとされている(※)ことを考えると、
2〜3mlの血液を摂取することは無謀とも言えます。
100gのハムスターなら、総血液量はおよそ7.8ml
合わせて、体調不良により、食欲が低下していたり、
十分な水分を採れていないときは、
血液量も減ってしまっている場合があり、
さらに困難度が増してしまいます。
ただし小動物の診療に力を入れている一部の病院では、
0.1mlの血液さえあれば検査ができる機械設備を
導入しているところもあり、
そのような病院であれば血液検査も可能といえます。
血液検査でどんなことがわかるの?
血液検査でわかることは
- アレルギー
- 肝臓障害
- 腎臓障害
- 炎症反応
が主なものとされています。
原因がわからない体調不良や形状的変化に対しても、
血液検査によって、
- 腫瘍の起因箇所が判明したり
- 何に対してアレルギーを起こしているのかが判明したり
- 体内に炎症箇所が有るか否かを判断できたり
とハムスターの健康状態把握・改善・予防に大変役立ちます。
血液検査費用はどのくらいかかるの?
血液検査の費用は、6千円前後です。
麻酔ではなく鎮静薬の投与で行う場合は、
ここから千円程度安くなります。
まとめ
今回は、ハムスターの血液検査について
ご紹介しました。
以下はまとめです。
■ハムスターの血液検査
- 病院によってできるところとできないところがある
- 費用は約6千円前後
■多くの病院が血液検査を行わない理由
- 安全面の確保
- 必要な血液摂取量の確保
が難しいため。
■血液検査でわかること
- アレルギー
- 肝臓障害
- 腎臓障害
- 炎症反応
現状として、なかなか血液検査を行う動物病院は
割合として低いことがわかっています。
が、小動物の診療に力を入れているところには
ハムスターの血液検査に必要な設備が整っている病院もあります。
血液検査を希望されるときには、事前に病院に電話をし、
確認した方がスムーズに進むでしょう。
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