ハムスターの飼育に関しての知識や悩みの答えなど、飼い主目線でご紹介します!

ハムスターのケージに綿を入れるのは危険!?代わりになるものは?

寒い季節、マフラーやこたつなど、
温かいグッズが欲しくなりますよね♪

ハムスターも例外でなく、冬の季節が近づくと
暖房グッズが多く販売されます!

その中でもよく見かけるのが「綿」の商品。

昔から売られている商品ですが、現在では使うにあたって
かなり注意が必要なものになっています。

では、何に注意すればいいのでしょうか?
そもそも、なぜ売っているのでしょうか?

今回は元ペットショップ店員だった私の経験も交えて、
ハムスター商品の「綿」について詳しく見ていきましょう!

ハムスター用の綿って何が違うの?

「綿」と言っても、
実は種類がたくさんあるのをご存じでしょうか?

手芸用の綿、布団などに使われる綿、
装飾用の綿など、用途によって様々です。

ハムスター用の綿も、
私たちが良く目にする綿とは種類が違います。

まずは、「綿とは何か?」というところから、
綿の素材の違いについて見ていきましょう!

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綿とは

線維状のものが絡まりあい、
ひとまとまりになったものを指します。

昔はアオイ科ワタ属の植物からとれる
繊維のまとまりを「綿」と呼んでいたそうですが、

現在では様々な種類のものが増えたことにより、
どんな繊維の種類でも「綿」と呼ぶことが多いです。

保温性に優れているので布団などでよく使われますね♪

綿の種類

色々と種類がありますが、

ここでは私たちが普段良く見かける種類と、
ハムスター用で商品化されている種類をご紹介します!

木綿

アオイ科ワタ属の種子からとれるもの。
「コットン」や「綿○○%」、「天然綿」と表記されている。

羊毛綿

羊の毛からとれる綿で、主に「ウール○○%」と表記されていたり、
「フェルト」などに使われている。

合繊綿

合成繊維で作られた綿で、主にポリエステルで作られているものが多い。

「化学繊維」や「ポリエステル○○%」と表記され、
布団の他に手芸用や装飾用で使われている。

竹綿

近年、注目されている素材で竹から作られている綿。
抗菌性、保温性に優れ、アレルギーが出にくいのが特徴。

ハムスター用の綿の種類は?

ハムスター用として商品化されている綿は

  • 木綿
  • 竹綿

になり、ほとんどがハムスターの手足に絡まないように
短くカットされているもの、絡まりにくいものになっています。

ちなみに、羊毛綿や合繊綿ついては、
ハムスター用として商品化されていません。

なぜでしょうか?

あくまで私の考えですが、

どちらの生地もまとまりやすい(固まりやすい)
からではないかと考えます。

私、趣味の1つで羊毛フェルトの人形を
作っていたのでわかるのですが、

羊毛は針を10回くらい刺したり、
手で軽く丸めるだけでも、まとまります。

合繊綿も、そもそもがまとまっていて、
ちぎれにくいので、ハムスターに使用するには向いてません。

だからと言って「木綿や竹綿がいいか」と言われると
はっきりと「おすすめですよ!」とは言えません。

どんな種類の綿も「繊維が絡まってまとまったもの」に違いはなく、

ハムスターの手足に絡まりやすいなどの注意が必要なもの、
という認識は持っていたほうがいいですね!

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綿って何が危険?

今ではどのハムスターの飼育本で
注意事項に記されているのが、この「綿」。

主な危険事項としては、

  • 繊維が手足に絡まり、骨折や怪我をする恐れがある
  • 綿を飲み込んで、お腹の中で固まって腸閉塞になる(腸内が詰まる)

以上、2つですがどちらも体の小さいハムスターでは
死に直結するリスクが非常に高いものになります!

実際に、

  • 綿を入れてから数日後、手足に絡まって骨折したらしく、脚が無くなっていた!
  • 今まで綿を使っていて問題がなかったのに、
    急に綿が原因で腸閉塞で亡くなってしまった!

などの事故報告例があります。

怖いですね((゚□゚;))

綿は合成繊維でも、天然でも、「繊維」です。

基本、消化できません。

食べてしまった場合は便と一緒にでてくる他はないのですが、
「綿」自体が絡まりやすく、まとまりやすいもの。

他の繊維(食物繊維など)と比べても
腸閉塞になる確率が非常に高いのです!

骨折などの怪我も体の小さいハムスターには
命に関わる場合が多いですね。

捕食される動物なので具合の悪いところは隠す本能があり、

怪我をしても気づかず、怪我が悪化して気づいた頃には
さらに重症化していることもあります!

売られているハムスター用商品は、
絡まりにくいようにカットとかもされていますが、
100%安全とは言いきれません。

ハムスターによっては
綿を飲み込まない子もいますが、そうじゃない子もいます。

実際に愛用されて使用されている方もいらっしゃるので
「絶対使ってはいけない!」とは言いきれませんが、

綿は大変危険を伴うものである
という認識は忘れないほうがいいですね!

ハムスター用の綿の実って大丈夫なの?

私がペットショップ店員だった頃、
冬場になるとよく売れていた商品は「綿」以外にも
「綿の実」という商品も売れていましたね!

こちらがそうなのですが、

保温効果のある「綿」とかじり木としての「殻」、
そして綿の中に入ってるおやつとして「種子」の
3役を担ってる商品となります!

ではこちらの商品は同じ「綿」を使用してますが、
大丈夫なのでしょうか?

結論、大丈夫とは言い難いですね。

イラストだと綿一つ一つが小さく見えますが、
取り出すと全部くっついて取り出せるので、辺り一面、綿の絨毯になります。

飲み込みやすい危険性も骨折も
さらに増すので危険なリスクは変わらないですね。

また、「綿の実」なので綿の中に種子が入っており、
一応無害ですが、種子ときくとなんか太りそうですよね(^_^;)

ハムスターにしたら、暖かいし、中に種子という名のおやつも入ってる、
殻もかじれるで楽しいアイテムだと思いますが、

「綿」としての危険リスクは十二分にありますので
注意が必要ですね!

なぜ綿の商品を売るのか? ~元ペットショップ店員の観点から~

ここまで、「綿」はハムスターにとって
大変危険なリスクのある商品と書いてきました。

「じゃあ、そんな危険な商品、何で売ってるの?」

そう思われた方、いらっしゃると思います!

ペットショップ店員だった時の私も
疑問に思ったことがあるので、なおさらですね♪

ペットショップ店員だった経験を踏まえて、
私なりの解釈をご紹介します!

なぜ「綿」商品を売るのか?

簡単に言えば、「売れるから」です。

買う方が多くいるので売れる。
売れる商品だからお店も販売するし、企業も作る。

実際に私のお店では冬場になると、
昨年売れたデータに基づいて仕入れをしてました。

反対に売れない商品は
売り場にもおかなくなりますし、企業も作らなくなります。

こちら代表的なハムスター用の「綿」ですが、
240円程度となっており、安いですよね。

このくらいの値段ですと、販売店側、企業側からすると、
相当の数を売らないとお店や会社を運営する利益の一部にはなりません。

それだけ売れているということになります。

反対に、売れなかったら作ったり置いたりするだけ無駄なので、
このぐらいの値段のものならすぐに切り捨てられます。

なぜ「綿」商品が売れるのか?

ではなぜそんなに売れるのか?

それはやはり、値段が安く、お手軽さにあるからではないでしょうか。

こちら現在、ハムスターの保温アイテムとして
最もオススメなパネルヒーターです。

保温アイテムは色々あるのですが、
ケージの下に敷くタイプで安くてこの値段です。

※中にいれるタイプはコードをかじりやすいのであまりオススメではない

しかも基本、冬にしか使わないので、
冬になって出したらパネルが暖かくならない、壊れてる
なんてこともあります。

あまり手軽ではないんですよね(´・ω・`)

実際に、ハムスターの用品を揃える接客でおすすめしても
買ってくれる方は少なかったですね。

7~8年前の当時は、もっと高かったので!
6000円とかしてました(笑)

それと比べて、手軽に使えて安く買える
綿があれば、買う方が多くて当たり前と言えるでしょう。

ちなみに、私の勤めていた会社では

ハムスター用の綿を売らなきゃいけないノルマなんて
もちろんありませんでした。(あったとしても減給されるとかもなし)

だから綿を会社の売り上げのために
頑張って売るとかそういうのもないですし、

現在ならネットショッピングで
自発的に買う方のほうが多いと思います。

結局、「綿」を売る人、買う人がいけないのか?

これは単に
「買う人がいるから、売る人がいるから悪い!」
ということでなく、

「綿に代わる、手軽でコスパのいい
ハムスター用の暖房グッズがない!」

というのが現実ではないかと私は考えます。

昔からずっとハムスターを飼育してきた方ですと、

それこそ昔ならパネルヒーターとかもなかったでしょうし、
今のようなハムスターの飼育方法が確立していません。

寒さに弱いハムスターの暖房グッズとして
安価で手軽な「綿」が昔から使われていたのでしょう。

ハムスターについて、飼育方法も医療も
今でも進んでいない部分があるのですから

昔は「綿」が危ないなどの危機意識も薄かったでしょう。

つまり、「綿」がハムスター用の暖房グッズとして売られているのは、

  • 何もなかった昔の名残
  • 今でも綿と同等の手頃な暖房グッズがない

ことが、今なお需要があり、商品として売られている理由である
とわたしは考えます。

今後、ハムスター飼い主さまと企業で危険性のない「綿」や
それに代わる同等の商品を
コラボレーションで作っていけたら素敵ですよね♪

まとめ

「綿」への危機意識が高まったのも、ひとえに

ハムスターを飼育してきた多くの人の意見、
ハムスターの医学を進めてきた人たちのおかげで、

現在、「綿」の危険性が言われるようになった努力の賜物です♪

特にネット社会になったことで様々な意見、経験を伝える手段が広まり、
それもあって「綿」への危機意識も高まったと思います!

いい時代になりましたね♪

ではまとめます!

  • 綿とは、消化できない繊維が絡まり、まとまっているものを指す
  • ハムスターに使われている綿は、木綿と竹綿で
    手足に絡まない工夫がされているが100%安全とは言えない
  • 綿は絡まることでの骨折などの怪我、
    飲み込むことでの腸閉塞がおこる事故が実際に起きている
  • 「綿の実」も綿の危険性+太る可能性が懸念されるため
    十分な注意が必要である
  • 危険性のある「綿」が今なお、ハムスターの暖房グッズで売られているのは、
    昔からの名残とそれと同等または代わるものがないことが考えられる

最後に、ハムスターを初めて買う方もしくは
綿に不安が残る方は、綿でなくパネルヒーターを買いましょう!

綿に比べるとコスパや手軽さはないですが、
昔に比べたらだいぶ安くなりましたし、何より一番安全です♪

綿を愛用されている方は、ハムスターの個々の性格や体調管理を
しっかり見極め、お世話できるベテランの方たちです!

綿はハムスターにとって、命の危険リスクを伴うものという
意識を持った上で扱うことが必要な商品であることを認識することが大事ですね!

いつか「綿」に代わる革新的な商品が出ることを願っています♪

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